斧折樺(おのおれかんば)の材質について
公開日: 2016/3/1|最終更新日: 2022/6/28
オノオレカンバは漢字で「斧折樺」と書き「斧が折れるほど硬い」という特徴から名付けられた樹木です。
オノオレカンバの特徴
オノオレカンバは標高500メートル以上の山肌に根を張り、1ミリ幹が太くなるのに3年かかるため、非常に硬い性質を持つ樹木です。
この硬さゆえ、斧が折れてしまうほどといわれるようになりました。
ただ自然林の中でも数は少ないほか、成長が遅いために植林もほとんどされていません。
そのため貴重な樹木のひとつとされています。
ただ成長が遅い分、繊維が緻密でキメ細かく、耐久性の高さ、滑りにくさなどの特徴も持つことから印材としては人気があります。
とはいえ天然木の印材ですので、劣化を防ぐためには押印した後には必ず朱肉を拭き綺麗な状態で保管しましょう。
オノオレカンバの印鑑が注目される理由
オノオレカンバは、厳しい自然のなかで着実に少しずつ成長していくことから旺盛な生命力を持っているとされています。
また昔から「金のなる木」という別名を持っています。
そこで商売繁盛の印鑑として人気があります。
またその強度とあわせて大変縁起が良いとされており、折れないというニュアンスから契約や金銭に関することに使うと良いとされてきました。
そのため、実印や銀行印などに利用されることが多い印材です。
さらに硬いことから「夫婦の絆が切れない」といった意味合いを込めて結婚祝いにオノオレカンバの印鑑を贈ったり、「心が折れないように」という意味を含めて、就職や進学のお祝いの印鑑として贈ることも多いなど、縁起が良い印材として知られています。
オノオレカンバの印鑑以外の利用法
金属を加工する技術があまりない時代には、オノオレカンバの非常に硬いといった特徴を生かして馬そりや器具の軸、櫛、柄(え)などの細工物に用いられることが多くありました。
近代に入ってからは摩耗に強い性質に着目して、そろばんの玉や木琴などの楽器に用いられています。
そのほか、箸やフォーク、スプーンなどといったカトラリー類にも活用されています。
またオノオレカンバは真樺(マカバ)と性質が似ていますが、磨くと真樺以上の光沢が出るといわれており、非常に美しい仕上がりが得られます。
そのためオノオレカンバの木材は近年、家具材や内装材にも使用されることが多くなっています。
オノオレカンバの歴史・背景
オノオレカンバはカバノキ科の落葉高木で正式には「ダケカンバ」といいます。
樹木としては高さが15メートル以上、胸高直径が1メートルほどの大きさになります。
北海道および本州に分布している樹木ですが、気温の低い地域や標高の高い場所にだけ自生しているのが特徴です。
また、オノオレカンバは「草紙樺(ソウシカンバ)」という別名を持っています。
その由来は薄く剥いだオノオレカンバの樹皮に文字が書け、かつては書物の表紙などに利用していたことから来ているといわれています。
オノオレカンバの印鑑の今後について
天然素材ながら、キメの細かさと硬さ、耐久性の高さ、滑りにくさなどといった性質から印材としても人気のあるオノオレカンバ。
持った感じの肌触りも良く手に馴染む感触があり、縁起物としても人気がある印材です。
また硬さを持っているのに軽いことから、印鑑に軽さを求める人にも人気があります。
しかし岩の多い山地や岩壁、露頭などに生え、植林もされていないことから大量生産には向きません。
ただ安定供給はされていますので、はんこ森では今後も良質なオノオレカンバの印鑑を皆様に引き続きご提供してまいります。
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