アグニの材質について
公開日: 2016/2/28|最終更新日: 2022/6/28
アグニは、北海道産の落葉広葉樹「真樺(マカバ)」を薄くスライスした単板にフェノール樹脂を真空含浸させ、印鑑に必要な厚みへと積み重ねて熱圧成形した印材です。
アグニの特徴
「積層強化木」と呼ばれており、資源の枯渇問題や地球環境の保護を考えて真樺の間伐材を利用するために開発されたものです。合板といえども高級感のある風合いを持ちながら天然木以上の耐久性に富んでおり、固体のバラつきも少ないといったメリットがあります。
なお、このアグニは天然木の割合が6割程度しかありません。そのため森林の環境保全に優れた材質として環境関連企業団体からも推薦されており、新たなタイプのエコ印材として注目されています。高圧処理の加工技術により、高密度な繊維質で割れや歪みなどの変形にも強いのが特徴です。印材としては水牛系の材料に近い硬さを持ち、捺印性も動物性の角や牙による印鑑にも劣りません。押印しても印影が綺麗に残っていくので、アグニは次世代の印鑑として人気を呼んでいます。
ただ人工的に加工された印材ですが基本は木材ですので、押印の後は朱肉をこまめに拭き取ってお手入れすることが必要です。
アグニの印鑑が注目される理由
アグニは合板とはいえ、温かみのある赤色の風合いに美しい木目調のコントラストがより高級感を与えてくれる、アンティーク家具の外観を思わせてくれる美しい印材です。年配の方には懐かしく、若い方には新鮮な印象を与えると思います。鮮やかで深みのある赤色と温かな木目のデザインから女性にも人気が高いアグニですが、天然木だけの印材や動物性の印材と比べて価格以上の品質がありリーズナブルな印材です。なおアグニとよく似た印材に「彩樺(さいか)」がありますが、アグニのほうが彩樺よりも濃い赤茶色になります。
なお、アグニの印鑑を押印した後は朱肉をよくふき取るようにすると長持ちいたします。そして朱肉で印面が目詰まりする前に、専用クリーナーや使い古しの歯ブラシなどを使って綺麗に掃除するのが良いでしょう。
アグニの印鑑以外の利用法
アグニは印材のほか、割れ、歪みなどの変形に強いといった特性を生かして、箸、装飾用材料、ボタン、ホテルやレストランに代表されるドアノブ、工業用材料(重電部材)など、幅広い用途に利用されています。
また、環境省が推進するグリーン購入法により、役所などの公共機関ではエコ素材の使用が着目されています。その観点からも、未来のことを考えた次世代の新しい印材だといえます。
アグニの歴史・背景
アグニはもともと、紀元前に書かれたインド神話に出てくる火の神の名前です。赤い色に黒の木目が入っている印材に対して、赤色の体に炎の衣をまとい、二面二臂で7枚の舌を持つ姿で描かれるこの神の名前から「アグニ」と名付けられました。
アグニの主原料となる北海道原産の真樺は、航空機をつくる際の外板やプロペラなどに利用するために戦前から戦中にかけて乱伐され、現在では希少な木材となっています。ただアグニは間伐材を利用しているため、環境保全の観点からも問題ありません。
アグニの印鑑の今後について
アグニで使われている積層強化木は、大根を「かつら剥き」にするように真樺の間伐材を薄くスライスして、板(単板)にフェノール樹脂を真空含浸させ、これを所定の枚数重ねたものを、高圧をかけながら高温でプレスして作ります。
この積層強化木は、水に強く硬く美しく、高級感があり汚れにくく、断熱性や耐久性があるといったさまざまなメリットを持っています。このような多くのメリットを持ち、コストパフォーマンスが高い新たなエコ素材であるアグニに、はんこ森は今後も注力しお求めやすい価格でアグニを提供していきたいと考えております。
→ アグニの印鑑
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