黒水牛の材質について
公開日: 2016/2/9|最終更新日: 2022/6/28
印鑑に使われる黒水牛は、インド、中国、タイ、ネパールなど東南アジア各地に生息する水牛(アジアスイギュウ)の角を加工したものです。
黒水牛の特徴
よく誤解されるのですが、水牛(アジアスイギュウ)の中に黒水牛という品種があるわけではありません。
水牛の角は表面から芯まで黒いので、角を印材として用いる時に、慣習的に「黒水牛」と呼んでいます。
水牛の角は成長とともに一生伸び続けるのですが、一度切り落とすと、鹿の角のようにまた生えてくるということはありません。
また、いくら大きく長く伸びても、根元のほうの大半の部分は空洞になっており印材にはならないのです。
そこで、先端のごくわずかな部分だけを印材として使います。黒水牛の希少性が高いのはこのためです。
黒水牛の中でもとりわけ希少性が高いのが「芯持」と呼ばれる部分です。
黒水牛の角は根元から先端に向かって、細い筋が1本走っています。
この筋を「芯」といいます。
高級な黒水牛の印鑑を見た時、その天(印面の反対側)に、針で突いたような小さなくぼみがあるのに気付いたことはないでしょうか。このくぼみが黒水牛の芯です。
黒水牛は長年使っているうちに若干のひび割れが生じることがあります。
しかし、芯のある中心部はひび割れが生じにくいという性質があります。
また、もちろん芯は細ければ細いほどよく、見た目的にも印鑑の中心に芯が来ることが望ましいとされています。
これが「芯持」です。
はんこ森の黒水牛は、この「芯持」に限って販売をしております。
黒水牛が珍重される理由
黒水牛の魅力としてまず挙げられるのは、しっとりとした深みのある黒色です。
研磨によってツヤと光沢が増し、重厚感と風格が感じられるため、実印や代表印などに好んで選ばれます。
黒水牛の重厚感と風格、そして高級感は同じ角材である象牙に通じるところがあります。
しかし、象牙ほどの希少性はないため、比較的お求めやすい価格でご提供しております。
これも人気の理由かもしれません。
また、黒水牛の主成分はたんぱく質なので、朱肉のなじみがよく、くっきりと濃い印影が得られやすいといった印鑑としての実用的なメリットもあります。
漢方薬にも用いられる黒水牛
黒水牛は適度な硬さと加工のしやすさから、印鑑のほかにも櫛(くし)、マッサージ用のへら、ボタンなどに使われています。
光沢の美しさから角細工によるアクセサリー、インテリアなどにも高い人気があります。
また、漢方薬の一種に「犀(サイ)の角」が用いられることはよく知られていますが、中国では水牛の角も犀の角に似た効果がある漢方薬として珍重されています。
解熱や解毒の効果が高いといいます。
黒水牛の保管方法
黒水牛の主成分はたんぱく質ですから、黒水牛の印鑑には乾燥に弱いという特徴があります。
夏場のエアコンによる乾燥などで傷んでしまうことも考えられます。
そのため、印鑑ケースは密閉度が高く乾燥を防げるものが望ましいでしょう。
また、ケースから出したまま長期間放置しておくと、乾燥によるひび割れや、まれに虫食いなどのトラブルが発生する可能性も考えられます。
黒水牛は極端な高温にも弱いのですが、真夏の室温程度の暑さなら問題ありません。
ただし、うっかり夏場の直射日光があたる場所に長時間放置してしまった場合などはひび割れしてしまう恐れがあります。
印面以外の部分に時々オリーブオイルなどの油を塗ってよく拭き取るといったお手入れをしていただくと末永くご愛用いただけるでしょう。
黒水牛の今後
良質な黒水牛の供給量は限られていますが、水牛の角は、絶滅が危惧されワシントン条約で保護されている象牙などとは違って安定的な輸入が期待できます。
はんこ森では今後も良質な黒水牛(芯持)の印鑑を皆様にご提供してまいります。
→ 黒水牛の印鑑
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