琥珀(こはく)の材質について
公開日: 2016/3/4|最終更新日: 2022/6/28
黄褐色の半透明な化石に独特の赤色の模様が入った神秘的な化石は、「太陽の石」とも「人魚の涙」とも呼ばれ非常に人気の高い宝石となっています。
琥珀(こはく)の特徴
琥珀(琥珀樹脂)は、数千万年前の松柏科植物(マツ、スギ、ヒノキなど)の樹脂が土砂に埋もれ地中で長い年月をかけ化石化した天然樹脂化石です。
「琥珀色」という呼び方がありますが、この琥珀から付けられたものです。
琥珀のものとなった樹木は、広葉樹から針葉樹までさまざまな種類があります。
現代でも見られる樹木もあれば、絶滅した樹木もあります。
なお琥珀は宝石であるため天然木や動物の角や牙などの印鑑よりも衝撃に弱いといった性質があります。
傷も付きやすいため落下には細心の注意が必要となります。
また鉱物に見えますがそうではないので管理には気をつけてください。
印鑑の押印後は朱肉を拭き取って布に包んで保管したり、ケースに入れて保管するなどといったことが必要です。
琥珀の印鑑が珍重される理由
何千万年の年月をかけて樹脂が化石となり生まれた琥珀は、その美しい色とそれぞれに個性のある模様が魅力となっており本象牙とならぶ高級印材として愛されています。
ひとつとして同じものはなく、印材としても希少な価値を持っています。また、琥珀の生成過程で古代の昆虫や花、葉などが自然に入り込んだものは、特に希少価値を持っています。
なお琥珀という呼び方だけでなく、印材としての強度を補強するために高硬度の人口樹脂を合成しているために「琥珀樹脂」と呼ばれることもあります。
遺伝子工学の研究にも使われる琥珀
美しい輝きと透明感を持つ琥珀は昔から珍重され、古くは旧石器時代から装飾品として使用されてきました。
その後も現代に至るまで、装飾品や宝飾品、線香香料、工業用品、医薬品などにも使われており、商業用品として用いられている化石の中では最も歴史があります。
またヨーロッパでは琥珀のことを「人魚の涙」「太陽の石」「幸せをもたらす石」などと呼び、お守りにもされています。
それだけでなく、琥珀を異性にプレゼントすることは「幸福を贈る」という意味を持ち積年の愛が花開くと伝えられています。
なお、ごく希に琥珀から昆虫や植物が発見されることがあります。
そこで古生物学をはじめ、遺伝子工学の研究者たちからも注目を集めており、学術的にも貴重な化石となっています。
樹脂に使われるニスの材料も琥珀
琥珀は天然の化石という材質上、印材に使うには少し脆いところがあります。
そこで、琥珀ニスなどで硬化と弾力性をもたせる加工をする必要が生じます。
ただ琥珀ニスの材料はプラスティックなどではなく琥珀です。
加工法としては、加熱溶解した琥珀に天然脂などを混ぜて再硬化する前に印材の表面をコーティングします。
なお琥珀ニス自体はほぼ透明に近いもののため、元の琥珀の色模様を損なうことはありません。
琥珀の印鑑の今後について
琥珀は印材としての軽さなどの実用性、高級感溢れる美しさのインテリア性とともに、古代の化石を素材としている希少性から印鑑としての人気が高く、愛用者は少なくありません。
そのため、実用を兼ねたコレクションとしても根強い人気があります。
1本1本模様が異なることから、「どこにもない自分だけの唯一の印鑑になる」といった魅力もあります。
しかし琥珀は化石という性質から新たに生産することはできません。
それゆえ、非常に希少価値の高いものです。
できれば良質な琥珀の在庫が残されている今のうちに、価値のある琥珀の印鑑をお求めになっていただければと思います。
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